農業用ため池の水難事故防止等に向けた実演イベントを開催しました(10/6)
新潟県ため池サポートセンターが主催する農業用ため池での水難事故防止等に向けた実演イベントを10月6日に見附市名木野町地内の「岩沢堤」で行いました。
イベントには、県・市町村、土地改良区の職員のほかに、ため池管理者や地元の名木野小学校の5年生など119人が参加しました。
はじめに、ため池サポートセンター事務局から、小学生を対象とした「ため池の役割と特徴」の説明と、県・市町村、土地改良区の職員やため池管理者を対象に「ため池の日常管理の技術指導」を実施しました。
続いて行われた実演では長岡技術科学大学の斎藤秀俊教授((一社)水難学会理事)が講師を務め、ため池に潜んでいる危険について、以下のとおり説明していただきました。
1.ため池の深さ
見た目では浅く見えるため池でも、急に深くなっている場所があります。ため池の底は見えづらいため、安易に近づくのは危険です。
2.法面のすべりやすさ
ため池法面は、形状や角度によっては滑って上がれなくなることがあります。特にコンクリートブロックや土、コケなどが生えている場所は非常に滑りやすく、脱出が困難です。
3.転落時の対処法
もしため池に転落してしまったら、仰向けの「背浮き」の姿勢をとり、落ち着いて呼吸を整えながら助けを待つことが重要です。また、溺れている人を助ける際には、手を引っ張られて助けようとした人も落ちる危険性があるため、ロープや長い棒などを使って安全に救助するよう呼びかけがありました。
今回の実演を通じて、ため池の草刈りや点検の際に万が一転落した場合でも、慌てず冷静に対応することの大切さが伝えられました。
新潟県ため池サポートセンターでは、今後もため池の危険性について呼びかけ、事故が起こらないよう啓発活動などに取り組んでいきます。

写真1 日常管理の技術指導について

写真2 ため池の役割と特徴について

写真3 スタントマンによる転落事故の危険性の実演

写真4 ため池に落ちた際の浮き姿勢の実演
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テレビ新潟 【防ぐ】「ため池」の役割と危険性とは スタントマンの実演を交えて学ぶ《新潟》(2025年10月6日掲載)|TeNY NEWS NNN
NST 「ため池で遊ばないで」毎年20件ほどの死亡事故…“ため池”事故防止へ講習会 対策や転落時の対処方法学ぶ 新潟 | 新潟ニュース NST
BSN 「簡単に這い上がることはできない…仰向けで浮いて助けを待つ」ため池の危険性を体験 新潟・見附市 | TBS NEWS DIG